孫子(中国の思想家)
「敵を知り己を知れば、百戦してあやうからず。敵を知らずして己を知れば、ひとたびは勝ち、ひとたびは敗る。敵を知らず、己を知らざれば、戦う度に必ず敗る。」

M.E.ポーター(ハーバード大学教授)
「他社とは違う一連の業務活動を伴った独特で価値の大きいポジションを獲得すること」

J.B.バーニー(アメリカの経営学者)
「企業が考えた競争に成功するためのセオリー」

伊丹敬之(一橋大学教授)
「市場のなかの組織としての活動の長期的な基本設計図」

大前研一(元マッキンゼー日本法人社長)
「最も効率的なやり方で競合相手との相対的な力関係を変化させる試み」

このように、戦略といってもその定義は多様である。

米国では、ポーター教授の影響力は凄まじく、ポジショニング論を支持する学者は多い。ポジショニングとは、市場において、競合との差別性を意識した上で、自社がより優位に立てる立ち位置を決めることである。

ポジショニングを決める上においては、スコープ(戦略の主軸)を明確に決めなければいけない。その要素としては、以下の6つがある。
①製品
②技術
③顧客
④地域
⑤バリューチェーン
⑥価格

例えば③顧客を軸にした戦略の例としては、
「業界最高水準の顧客サービスを提供する」
などとなる。

しかし、これだけだと、何をするのか(何を競争優位と考えているのか)は分かるが、その結果としてどのようなポジションを築くべきなのかが明確にはなっていない。

よって戦略を語る上では、

「○○をすることで、□□となる」とすべきである。

例えば、上記の例を用いると、
「業界最高水準の顧客サービスを提供することで、ブランド力No1を目指す」
となる。