さて、では実際にターンアラウンドはどのように進めていくべきなのかについてまとめてみたいと思います。

ターンアラウンドマネジャーは、大きな流れとして、以下を抑える必要があります。

Ⅰ.Context Analysis (日本語でいうと、マクロ環境分析になります)
1) Macro Economy
2) Industry Cycle
3) Geographic / Political Situation

Ⅱ.Situation Analysis (こちらは、3C分析が近いですね。)
1) Internal Analysis
2) External Analysis
3) Players Analysis

Ⅲ.4 steps of Turnaround (実際の企業再生の手順)
1) Stabilize
2) Analyze
3) Reposition
4) Strengthen

自分自身がインサイダー(会社内部の人間)であれば、すでにⅠとⅡは抑えてあると思うのですが、アウトサイダーが企業再生の任に当たる際は、当然Ⅰから始めなければいけません。

但し、ターンアラウンドマネジャーして一番最初に始める仕事は、ⅢのStabilizeからです。状況によりけりですが、一歩間違えれば倒産という所まで追い込まれているケースなどは、資金繰りの安定化を即座に図らなければいけないので、CEOが環境分析なんかやっている暇はないわけです。

なので実際には、採用面接の過程で、ⅠとⅡを進め、業界や自社、競合環境についてかなりの理解を深めておかなければいけません。

ちなみに外部から登用される場合は、基本的にはヘッドハンターから声がかかり、ヘッドハンターと面接して、当該会社のBoard(取締役)と面接を重ね、最終的には役会決議を経て、入社が決まる模様です。採用にあたっては、かなり具体的な採用基準が用意されていて、複数の候補者を比較しながら、マッチする人間を探していくようです。