今期とった授業の中で、最も印象的で学びが多かったのは、Turnaround(企業再生)の授業です。

ターンアラウンドってのは、基本的には相当痛んだ会社を抜本的に改革し、再び成長軌道にのせることをいうのですが、100%実務の世界なので、学者教授が教えることはできないんですね。なので、この科目の担当のGary Dicamilloは、ばりばっりのターンアラウンドマネジャー。Black and Decker、Polaroid、TAC Worldwide Companiesなど比較的大きな会社の企業再生請負人としてキャリアを積み、いまは企業再生コンサルのパートナーをやっています。

私の理解では、Turnaroundは、StrategyやMarketing、Financeなどと違って、経営学としての理論が固まっている分野ではなく、その道のプロが個人として培ってきた経験の中で、暗黙知的に蓄積されている部分が多いので、汎用化が難しい。また、理論を構築したとしても、実務経験者でなければ、Realityを語れないので、価値が出ない。(そういう意味では、Entrepreneurshipも近いですね)

とはいっても、Turnaroundを理論的に体系化できないかといわれれば、決してそういうことはなく、ターンアラウンドマネジャーが共通して抑えておくべきいろはというのは存在するんですね。(実際、ターンアラウンドに関する論文や書籍はけっこうあります)

なので、ここでは授業のまとめとして、学んだことを整理してみたいと思います。