本日の日経新聞一面に、GMの再建を進める最高リストラ責任者(CRO)に、再生コンサル会社幹部のアルバート・コッチ氏が就任したと報じられています。

私は今朝まで、世の中にCRO(チーフ・リストラクチャリング・オフィサー)という役職があることを知らなかったので、新鮮な驚きを覚えました。

日本語でリストラという言葉は、ほぼ”社員の首切り”と同義なので、ネガティブな意味合いが非常に強いです。しかし、米国ではリストラクチャリングは、”事業再構築”を意味するので、LayOff(社員の解雇)も含まれますが、意味合い的にはより広義の扱いになります。

しかし、仮に日本で、「俺がCRO(最高リストラ責任者)だぁー」って外部からコンサルを役員待遇で招いたら、社員は面従腹背で、なかなかうまくいかないだろーなぁ。やはり、日本の会社において、リストラって言葉は負のイメージしかないので、周りは誰も前向きに捉えないでしょう。

ちなみに、コッチ氏が勤めるアリックス・パートナーズという再生コンサルは、日本にもあるんですね。全世界で再生分野のコンサルが900人いるというのは、すごいことです。

HPをみると、企業再生に力点を置いていて、破産法11条適用下の企業に、CROを投入して、再生することに長けているとの説明がなされています。経営コンサルタントとしては、アドバイスだけでなく、実行して成果だしてなんぼなんで、役員として経営責任を負うというのは、ある意味コンサルの究極的な姿です。

コッチ氏はGMのCROに就任することで、全世界に名が知れ渡っちゃっいました。失敗すれば、「GMの再建がうまくいかなかったのは、あのCROのせいだ」と悪者扱いされる可能性がけっこうあるわけで、相当なリスクを背負っています。中途半端コンサルには決してできないことなので、私は応援したいです。