さて、イノベーションを誘発するためには、企業は何をすべきか。まず、その前に、

Every industry offer opportunity to make innovation happens. Even late stage, there is opportunity to enter.
どの産業のどの市場においても、イノベーションを起こす機会はある。どのタイミングであれ、市場に参入することはできる。

ということが重要かもしれません。産業や市場の特性を理由にしてはいけません。「我々の業界は特別だから」というのは、通用しないのです。

そして、以下、イノベーションを誘発するためのいくつかの指針です。

Innovation without boundaries is Chaos. Keep think inside the boundaries.
境界のないイノベーションは、カオス(混沌)である。境界を引いて、考えよ。

Cannibalization is a bullshit word. Innovators cannibalize their own products.
カニバリゼーション(共食い)を気にするなんて、馬鹿げている。イノベーターは、自らカニバリゼーションを起こすものだ。

Paying money for creativity doesn’t help you at all.
より創造性を高めるために金銭的報酬を付与することに、何の意味もない。

There is no co-relation between R&D spend and financial performance.
R&D予算を増やしたからといって、比例的に成果が上がるものではない。

Think Different, Think Big, but Start Small and Start several.
違った視点で、大きく考えよ。そして、小さく、複数で始めよ。

Fail Fast, Fail Cheap and Learn Quick.
できるだけ早く失敗し、安く失敗しよ。そして、素早く学べ。

Unless you fail, you cannot make innovation. Celebrate success & Celebrate Failure.
失敗なくして、イノベーションは起こせない。成功を祝い、かつ、失敗も祝いなさい。

Proof of concept = voice of customer + voice of tech.
コンセプトの証明とは、顧客の声と技術が両立してこそ成り立つ。

Action before analysis, because of too much unknowns.
分析する前に、行動せよ。あなたが知らないことばかりなのだから。

イノベーションを起こすための、唯一の方法論は存在しません。ただし、過去の失敗から、何をすべきでないかは歴史が教えてくれるのです。外的インセンティブ(=金)はいいアイデアとは言えず、好き放題やらせることも良案ではない。無意味に予算を増やしても、効果はあがらず、カニバリを気にするような度量の狭さではいけない。一方で、留意すべき指針というものは存在します。どれだけ上手に失敗を積み重ねるかということがポイントなのです。より早く行動し、より多くの失敗から学ぶ者(企業)が、イノベーションに到達する権利を得るということなのでしょう。