リンクトイン創業者であるリード・ホフマンの新著「ブリッツスケーリング」を読みました。

ブリッツスケーリングとは、聞きなれない言葉ですが、著者の定義として「効率よりもスピードを重視する電撃的(=驚異的な)な成長」を意味する。

Amazon、Facebook、Airbnb、Google、Alibabaなど、ここ10〜20年で急成長を果たしたグローバルメガベンチャーが、ブリッツスケーリングの成功例として、著者の知り得る内情とともに、紹介されており非常に興味ふかい。著者のリード・ホフマンは、シリコンバレーで伝説的な投資家としてのポジションを築いているし、自らがリンクトインやペイパルでブリッツスケーリングを経験した起業家でもあるので、彼だからこそ書ける著作になっていると言えよう。

グローバルマーケットで急激な成長を果たすメガ・ベンチャーがどのようにして生まれるのか。その戦略は?そのビジネスモデルは?資金源は?と様々な謎やリスクの中で生まれたサクセスストーリーを、ブリッツスケーリングという新しいフレームワークで体系化を試みており、非常に野心的だ。単にブリッツスケーリングという手法の素晴らしさやメリットを強調するのではなく、同時にそのデメリットやリスクの大きさも語り、あくまで客観的にブリッツスケーリングを解釈しようとしている点も好感が持てる。

自社を大きく、そして、早く成長させたいという起業家にとっては必読の書と言えるのではないだろうか。