日産の常務執行役員で、人事を担当している川口さんの話を聞いた。

日産ではNAC(Nomination Advisory Council)という組織(委員会)を月1回、社長および副社長クラスで開催し、グローバルでの人材を評価、キャリアプランを検討しているという。

昔は、各地域で個別最適の人事をとっていたが、今では、人材を全世界共通のアセット(資産)として扱っているということを強調していた。

また、GEのクロトンビルにならって、次世代リーダーの育成機関もつくっているようだ。

ゴーンさんがきてから、8年は過ぎているが、人事分野でも相当改革したことが伺える。

トップが変わると、会社は変わるという象徴だわな。
使っている言葉にしても、何にしても、カルロス・ゴーンさんそのものというがよく伝わってきた。

こういったグローバル人事における先進事例といえば、やはりGEP&Gだろう。

特にこういったエクセレントカンパニーは、会社として、組織や人に対する考え方が、極めて合理的で、それを仕組み化していることが見事である。

P&G前グローバル人事担当は、「見限られるのは、会社でなく上司」と言っている。

P&Gには次のような言い習わしがあります。「辞めていく人たちはP&Gに見切りをつけるのではない。上司を見限るのだ」と。上司と部下がお互いを尊敬できず、うまく一緒に仕事を進めることができない。それが部下の離職の引き金になるというわけです。

彼が言っていることは、まさに本質だとおもう。

昔、会社の所属部で若手が次々に辞職するということが起きた。
彼らは、仕事自体というよりも、仕事上の人間関係、上司をみて、判断していた。

人間は社会的な動物だから、自分の周りにいる人たち、特に自身に対して強い影響力をもつ上司が、魅力的であり、モチベーションを上げてくれる人であれば、給料の大小ではなく、そこで生き生きと仕事をするもの。

部下が、会社を辞めると言い出したら、まずは、上司である自分に何が足らなかったからを振り返ってみることが大切だと思う。

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