• グーグルをはじめ、シリコンバレーで標準化しつつある目標管理手法OKRを物語風にすることで、分かりやすくまとめている。
  • OKR自体は、MBO(Management by Objectives)= 目標管理の手法の一つであり、組織課題を解決する魔法の玉手箱ではない。
  • OKRを導入するほとんどの会社が失敗する。
    • つまり、OKRのフレーム自体には秘密がなく、OKRをどう運用するかが、成否のカギを握っている。
    • そして、OKRの運用コストはかなり高いし、運用難度も高い。
  • 軽々しく、うちもOKR導入しようというレベルでは絶対失敗する。
    • 自社の目標管理の本質課題の整理、OKRを力強く導入する所管部署(責任者)、自社に合わせた運用の最適化、社内のOKRのエバンジェリスト、などきめ細かく、かつ、ねばりづよく運用する覚悟がないと、軌道には乗らない。
  • 一方で、OKRが組織的に定着すると、組織文化を変え、企業業績を押し上げる力強い武器になりうる。
    • 但し、本質的にはOKRというフレームである必要はない。
    • 根っこのところは、トップの考えと部下の考えをどうすり合わせていくかというコミュニケーションと目標設定(&振り返り)の組織的定着にある。
  • 本書には、OKRは人事評価とは結び付けるべきではないと書いてあるが、では何をもって人事評価をすべきかについては触れてないので、本書の通り行えば、運用がすべてスムーズにいくわけでもなさそう。
  • 本書自体の内容と、巻末の解説(グーグル社員のグーグルでの運用についての説明)の違いも、興味深い。
    • グーグルは、グーグルにあったOKRを運用している。
    • それが全てでもない。

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