さて、今日はぼくが大好きなコーヒーの話題。

スターバックスが、この度ロゴを一新し、馴染みのあるロゴから、STARBUCKS COFFEEの文字を消すことを決めました。創業40周年を記念して、1992年から18年から続けてきたロゴ(左下)は、2011年春から右下のロゴに変わるとの事です。

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どうやらスタバ愛好家の方々からは、非難の声が続出しているようなんですが、おそらく現経営陣からすると、そんなことには構っていられないというのが本音だと思います。

というのも、このロゴの刷新は、スターバックスがコーヒー専業から脱皮し、他のビジネスへの多角化を始めるという決意の現れだからです。CEOのハワード・シュルツも、「今回のロゴの刷新は、過去のスターバックスの伝統を引き継ぎつつ、より将来のビジネスにふさわしいもの」とし、コーヒー以外のビジネスを始めることをほのめかしています。

現経営陣は、新しいスターバックスのロゴを”高品質””顧客志向”の象徴として、他の食品・外食にも使っていきたいという狙いがあると思われます。Pepsicoのように、ペプシコーラだけでなく、スナックや外食もやっていきますということなんでしょうが、ブランド戦略としては、virginグループのような形で、統一ブランドで多業種・業態への展開の方が近いかもしれません。

で、なんでコーヒー専業を辞めたかというと、直近の業績をみるとその理由が良く分かります。

まず、売上ですが、2007年までは順調に成長していましたが、2008年で頭打ちになり、2009年は純減となってしまいました。直近年の2010年の数値は、$10.7Bなので、やや回復しましたが、コーヒービジネスとしては、成長期は終わり、今は成熟期から衰退期の間にいるわけです。

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店舗数も、ほぼ限界のところまでもってきちゃったので、店舗数を増やすことで、売上・利益を追求することはもうできません。

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そして、既存店一店舗あたりの売上は、減少傾向にあるのです。(これだけ見ると、衰退してるようにすら見えます)

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という訳で、店舗ビジネスだけでは、成長を維持できないので、コーヒー豆の卸売りや、RTD飲料(缶やチルド)の販売、インスタントコーヒーの発売など、コーヒー系での商品ラインナップとチャネルの拡大を続けてきたわけですが、それでも成長スピードが不足しちゃったわけです。

となると、残るは、コーヒー以外で新しいビジネスを創り、成長を目指すしかないのです。スターバックスはスペシャリティ・コーヒーとして業界No1なわけですが、もはやコーヒーだけではだめだと、経営陣は腹を括ったんでしょう。だから、強固なスターバックス・ブランドを活かした多角化戦略をとるのが良筋であり、今回のロゴ刷新に繋がったわけです。

個人的には、ロゴは慣れの問題なので、なんとでもなると思っていますが、次にどのような成長の源泉を見つけるのか楽しみにしています。