さて、Ⅰ、Ⅱは結構ベーシックなとこなので飛ばして、Ⅲから入りたいと思います。
Ⅲ.4 steps of Turnaround
1) Stabilize
ここでの目的は資金繰り(キャッシュフロー)の安定化になります。
何故一番最初にあるかというと、ターンアラウンドシチュエーションにある会社は、現金の入りより出が大きいことが多く、キャッシュフローのメンテナンスを早期にしないと、倒産に追い込まれてしまうからです。
教授の言葉として、
– Figure out Cash Flow (Cash is King!)
– If you have cash, you got time
の2つが強く印象に残っています。
残された現金=残された時間。ターンアラウンド=時間との戦い。
なわけで、自社のキャッシュポジションを早期に理解し、改善することが一番最初に取り組まなければいけないことなんですね。
よって、ターンアラウンドを始める最初のタスクが、13週分の予測資金繰り表(予測キャッシュフローステートメント)の作成。これにて、現金収支を管理していくわけです。教授は、ある会社の場合には日単位でキャッシュを管理しており、全ての決裁権限を自分に集中させてたことがあるといってました。それくらい大切なわけです。
キャッシュフローを改善するための施策はいくつかありまして、例えば
・生産高の減少
・在庫調整、在庫のディスカウント販売
・支払い条件の変更(サイトの延長)
・売り掛け金の早期回収
・売掛金の売却(ディスカウントして、ブローカーに)
・銀行との利息支払い条件の変更交渉
・銀行からの追加融資
・増資(新しい投資家の確保)
・商品単価の切り上げ(まぁ、難しいですが)
・仕入れ値の切り下げ
・レイオフ/人員整理
などがあります。
アメリカの場合は、かなりばっさりとかつ大胆にレイオフをしますので、そこは日本とは違うわけですが、経営者としては切るべきカードであることは多いわけです。
※あと重要なこととして、上記のどれを行うにも「交渉」が必要な訳で、ストレートに(嘘などはせず)協力依頼をすることが大切とのこと。